◆昨年12月23日に厚労省から、「無期転換ルール(中略)等の労働契約関係の明確化に関する考え方と裁判例」が示されました。
「無期転換ルール」とは、労働契約法18条に基づき、同一の使用者(企業)との間で、有期労働契約が5年を超えて更新された場合、有期契約労働者(契約社員、アルバイトなど)からの申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換されるルールのことを指します。
有期契約労働者における無期転換前の雇止め等については実務において問題が多いところであるため、厚労省の発信につながったのでしょう。
それでは、そもそもなぜ「無期転換ルール」が必要なのでしょうか?
◆今日、有期契約労働者の約3割が、通算5年を超えて有期労働契約を更新している実態があります。
つまり、多くの会社にとって、有期契約労働者が戦力として定着しているといえます。
特に長期間雇用されている有期契約労働者は、例えば仮に「1年契約」で働いていたとしても、実質的には会社の事業運営に不可欠で恒常的な労働力であることが多く、ほぼ毎年「自動的に」更新を繰り返しているだけといえます。
◆このような労働者を期間の定めのない労働契約の労働者として位置付け直すことは、むしろ自然なことであり、実態と形式を合わせる措置といえます。
有期契約労働者の長期勤務化が進む中で、労働契約法に定められた「無期転換ルール」は、事業主にとっては雇用を安定させ、有期契約労働者にとっては雇止めの不安を解消することによって、お互いが安心して働くことを可能にする制度です。
◆こうした法趣旨を踏まえた上で、有期契約労働者がいる会社、または今後有期契約労働者の雇用を考えている会社においては、以下の手順で制度導入を進めてはいかがでしょうか。
①有期契約労働者の就労実態を調べる
②社内の仕事を整理し、社員区分ごとに任せる仕事を考える
③適用する労働条件を検討し、就業規則を作る
④運用と改善を行う
◆当事務所では、御社で検討された①、②を踏まえ、③、④についてお手伝いができると思います。ご質問等がございましたらお気軽にお問合せください。
【出典】https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66699.html
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000518484.pdf